遮熱塗料とは？メリット・デメリットや遮熱塗料の効果が期待される条件を紹介 | 【横浜・鎌倉エリア】優良な屋根外壁塗装業者の選び方

遮熱塗料とは？メリット・デメリットや遮熱塗料の効果が期待される条件を紹介

外壁塗装

公開：2023.08.08　更新：2025.03.05

外壁塗装において、遮熱塗料の人気が高まっています。この塗料は、太陽光を効果的に反射し、建物内部の温度上昇を抑える特性を持ちます。しかし、その効果や適用条件については、十分に理解されていないのが現状です。

この記事では、遮熱塗料の仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説します。さらに、遮熱塗料の効果が最も期待できる住宅の条件についても紹介します。

これらの情報を参考に、遮熱塗料が自宅に適しているかどうか、判断の一助としていただければ幸いです。

遮熱塗料とは？

遮熱塗料は、太陽光、特に近赤外線を効果的に反射する特殊な塗料です。正式名称は「高日射反射率塗料」と呼ばれ、2011年に日本塗料工業協会により工業規格「JIS K5675」として認定されました。この塗料の主な役割は、建物が受ける太陽熱を大幅に減少させ、室内温度の上昇を抑制することです。

一般的な塗料と比べ、遮熱塗料には特殊な顔料や添加剤が含まれています。これらの成分が太陽光を反射し、建物表面の温度上昇を防ぎます。その結果、夏場の冷房効率が向上し、省エネにも貢献するのです。

ただし、遮熱塗料と断熱塗料は異なる点に注意が必要です。遮熱塗料が太陽光を反射するのに対し、断熱塗料は熱の伝導を抑える働きをします。つまり、遮熱塗料は主に夏の暑さ対策に効果的ですが、断熱塗料は年間を通じて室内の温度を安定させる役割を果たします。

遮熱塗料のメリット

遮熱塗料には、建物の快適性向上や省エネ効果など、さまざまな利点があります。ここでは、遮熱塗料を使用することで得られる主な3つのメリットについて詳しく解説します。

• 室内の温度の上昇を防ぐ
• 省エネに繋がる
• 外壁や屋根の熱損傷防止
• 助成金を使用できることもある

これらのメリットを理解することで、遮熱塗料が住環境にもたらす価値がより明確になるでしょう。それでは、各メリットについて詳しく見ていきましょう。

室内の温度の上昇を防ぐ

遮熱塗料の最大の特徴は、太陽光、特に近赤外線を効果的に反射する能力です。この特性により、建物の表面温度の上昇を抑制し、結果として室内温度の上昇を防ぐことができます。

通常の塗料と比較すると、遮熱塗料を使用した場合、屋根や外壁の表面温度は最大で10℃以上も低くなることがあります。これは、夏場の猛暑日において特に顕著な効果を発揮します。

室内温度が上がりにくくなることで、エアコンの使用頻度や設定温度を抑えられ、快適な室内環境を維持しやすくなるのです。さらに、熱中症のリスク軽減にもつながり、健康面でのメリットも期待できます。

省エネに繋がる

遮熱塗料の使用は、省エネルギーにも大きく貢献します。一般家庭の夏季の電力消費量のうち、約58%がエアコンによるものだと言われています。遮熱塗料により室内温度の上昇が抑えられると、エアコンの使用時間や設定温度を下げることができます。これにより、電力消費量の削減が可能となり、電気代の節約にもつながるのです。実際、遮熱塗料の使用によって、夏季のエアコン使用による電力消費量を20%程度削減できたという報告もあります。

また、電力消費量の減少は、CO2排出量の削減にも直結します。このように、遮熱塗料の使用は、家計の負担軽減と環境保護の両面に貢献できるのです。

外壁や屋根の熱損傷防止

遮熱塗料は、建物自体の保護にも効果を発揮します。通常、建築材料は紫外線や高温にさらされることで劣化が進行するのです。特に夏場の強い日差しは、外壁や屋根に大きなダメージを与えます。

遮熱塗料は、この劣化の原因となる熱や紫外線を効果的に反射し、建物の材料が受けるストレスを軽減します。結果として、外壁や屋根の耐久性が向上し、建物の寿命を延ばす効果が期待できます。

さらに、熱による建材の膨張と収縮を抑えることで、クラックやひび割れの発生も減少させられます。このように、遮熱塗料は建物の美観を長く保つだけでなく、メンテナンス頻度や修繕費用の削減にも貢献するのです。

助成金を使用できることもある

省エネ効果が高いため、多くの自治体が遮熱塗料の導入を奨励しています。その結果、遮熱塗料を用いる工事に対して、助成金が提供されることがあります。ただし、助成金の有無や条件は自治体ごとに異なるため、詳細はそれぞれの自治体のホームページや窓口で確認することが必要です。

遮熱塗料のデメリット

遮熱塗料には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここでは、遮熱塗料を使用する際に考慮すべき4つの主なデメリットについて解説します。

• シリコン塗料よりも価格が高い
• 耐久性能は高くない
• 劣化すると遮熱性能が落ちる
• 断熱効果はない

これらのデメリットを理解することで、遮熱塗料の導入を検討する際により適切な判断ができるでしょう。それでは、各デメリットについて詳しく見ていきましょう。

シリコン塗料よりも価格が高い

遮熱塗料の最大のデメリットの一つは、価格の高さです。一般的に、遮熱塗料はシリコン塗料と比較して20%から30%ほど高価になります。この価格差は、遮熱性能を持たせるための特殊な成分や製造技術に起因します。

例えば、100平方メートルの外壁を塗装する場合、シリコン塗料では60万円程度の費用がかかるのに対し、遮熱塗料では75万円前後になることもあります。ただし、近年の技術進歩により、この価格差は徐々に縮小傾向にあります。

また、長期的な省エネ効果を考慮すると、初期投資の高さは相殺される可能性もあります。遮熱塗料の導入を検討する際は、短期的なコストだけでなく、長期的な費用対効果も考慮に入れることが重要です。

耐久性能は高くない

遮熱塗料は、その特殊な成分ゆえに、一般的な塗料と比べて耐久性が低い傾向があります。通常のシリコン塗料が10年から15年程度の耐用年数を持つのに対し、遮熱塗料の耐用年数は8年から12年程度と若干短くなります。これは、遮熱塗料が太陽光や紫外線を反射する特性を持つため、その分だけ塗膜自体への負荷が大きくなることが原因です。

また、遮熱効果を発揮するための特殊な顔料や添加剤が、経年劣化により変質しやすいという側面もあります。この耐久性の低さは、長期的に見ると塗り替え頻度の増加につながり、結果的にメンテナンスコストの上昇を招く可能性があります。

そのため、遮熱塗料を選択する際は、この点を考慮に入れ、定期的なメンテナンスの必要性を理解しておく必要があるでしょう。

劣化すると遮熱性能が落ちる

遮熱塗料の効果は、時間の経過とともに徐々に低下していきます。一般的に、施工後5年程度経過すると、遮熱性能が目に見えて落ち始めます。これは、塗膜表面の劣化や汚れの付着、特殊顔料の変質などが原因です。

例えば、新品時に80%あった日射反射率が、5年後には60%程度まで低下するケースもあります。この性能低下は、室内温度の上昇や冷房効率の悪化につながり、当初期待していた省エネ効果が得られなくなる可能性があります。

そのため、遮熱塗料の効果を最大限に維持するには、定期的な洗浄やメンテナンス、場合によっては5年から7年ごとの再塗装が必要となります。この追加的なケアの必要性は、長期的なコスト計算に影響を与える要素として考慮すべきでしょう。

断熱効果はない

遮熱塗料は、その名称から断熱効果も期待されがちですが、実際には断熱性能はありません。遮熱塗料の主な機能は太陽光を反射することであり、熱の伝導を抑える効果はほとんどありません。

つまり、夏場の暑さ対策には有効ですが、冬場の寒さ対策としては機能しません。例えば、夏季には室内温度の上昇を2℃から3℃程度抑制できる一方で、冬季の暖房効率向上にはほとんど寄与しません。

そのため、年間を通じての省エネ効果を期待する場合は、遮熱塗料だけでなく、断熱材の使用や窓の二重化など、他の断熱対策も併せて検討する必要があります。遮熱塗料の導入を検討する際は、この点を十分に理解し、期待する効果と実際の性能のギャップに注意を払うことが重要です。

遮熱塗料の効果がわかりにくい原因

遮熱塗料は多くのメリットがありますが、その効果を実感しにくいという声も聞かれます。ここでは、遮熱塗料の効果がわかりにくい主な3つの原因について解説します。

• 塗料の性能にバラツキがあるから
• 塗りムラによる効果減少
• メンテナンスが不十分

これらの要因を理解することで、遮熱塗料の効果を最大限に引き出し、その性能を正しく評価することができるでしょう。それでは、各原因について詳しく見ていきましょう。

塗料の性能にバラツキがあるから

遮熱塗料の効果がわかりにくい一因として、製品間の性能のバラツキが挙げられます。市場には多様な遮熱塗料が存在し、その性能は製造メーカーや製品ラインによって大きく異なります。

例えば、ある製品では日射反射率が80%以上あるのに対し、別の製品では60%程度しかないケースもあります。この性能差は、使用される特殊顔料の質や量、塗料の組成などに起因します。

さらに、同じ製品でも色によって遮熱性能が変わることもあり、一般的に明るい色ほど高い遮熱効果を発揮します。このような性能のバラツキは、消費者の期待と実際の効果にギャップを生み出す原因となっています。

そのため、遮熱塗料を選ぶ際は、JIS規格に適合しているかどうかや、第三者機関による性能試験の結果などを確認することが重要です。

塗りムラによる効果減少

遮熱塗料の効果が十分に発揮されない要因の一つに、塗装時の塗りムラがあります。遮熱塗料は、その特殊な成分ゆえに、一般的な塗料よりも塗りにくい特性を持っています。

特に、塗料の粘度が高く、塗布時に均一な厚みを保つことが難しいのです。塗りムラが生じると、塗膜の厚さにばらつきが出て、遮熱性能が場所によって異なってしまいます。塗膜が薄い箇所では日射反射率が低下し、その部分から熱が侵入しやすくなります。

また、塗りムラは美観を損ねるだけでなく、塗膜の耐久性にも悪影響を与え、早期劣化の原因にもなりかねません。このため、遮熱塗料の施工には高度な技術と経験が必要となります。DIYでの施工は避け、専門の業者に依頼することで、塗りムラを最小限に抑え、遮熱塗料の効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

メンテナンスが不十分

遮熱塗料の効果が時間とともに低下する主な原因の一つが、メンテナンス不足です。遮熱塗料は、その特性上、表面の状態が性能に直接影響します。

例えば、埃や汚れが付着すると、日射反射率が大幅に低下してしまいます。また、雨や紫外線による経年劣化も、遮熱性能を徐々に低下させる要因となります。適切なメンテナンスを怠ると、施工後わずか2〜3年で効果が半減することもあります。

定期的な洗浄や点検、必要に応じた補修塗装などのメンテナンスが不可欠です。特に、年に1〜2回の高圧洗浄は、遮熱塗料の性能維持に効果的です。

さらに、5〜7年ごとの再塗装も推奨されます。こうした定期的なケアにより、遮熱塗料の効果を長期間維持し、その性能を十分に実感することができるのです。

遮熱塗料はこんな条件の住宅におすすめ

遮熱塗料は、あらゆる住宅に効果があるわけではありません。特定の条件下で、その性能を最大限に発揮します。ここでは、遮熱塗料が特に効果的な4つの住宅条件について解説します。

• 金属製の屋根がある住宅
• 吹き抜け天井のある住宅
• 2階にリビングがある住宅
• 3階建ての住宅

これらの条件に該当する住宅では、遮熱塗料の導入を積極的に検討する価値があるでしょう。それでは、各条件について詳しく見ていきましょう。

金属製の屋根がある住宅

金属材料は熱伝導率が良いため、日光の熱を直接吸収しやすくなります。このため、日光が直接照射される金属製の屋根は、屋内の温度を急速に上昇させる要因となります。遮熱塗料を塗布することで、日光を反射し、熱の伝わりを抑えることができ、屋内の温度上昇を軽減できます。

吹き抜け天井のある住宅 

吹き抜け天井のある住宅は、屋根の温度が直接室内の温度に影響を及ぼす構造となっています。特に、高い天井や大きな空間は、冷房の効果を感じにくくなるため、遮熱塗料を利用することで、屋根からの熱の侵入を抑え、快適な室内環境を保ちやすくなります。

2階にリビングがある住宅

2階部分は1階に比べて日射や熱を受けやすい傾向にあります。特にリビングなど、家族が長時間過ごす場所が暑くなると、生活の質が低下します。遮熱塗料を使用することで、2階の温度を下げ、快適に過ごせる空間を実現できます。

3階建ての住宅

 3階建ての家は、高さがあるため、上層部が強い日射を受けることになります。また、軒先が短いと外壁が日光に直接さらされることが多くなり、これが室内温度の上昇の原因となります。遮熱塗料を屋根だけでなく、外壁にも適用することで、日光の熱を反射し、室内の温度を抑える効果を得られます。

遮熱塗料の効果を最大限に活かすには、建物状態や気候条件を考慮して選ぶようにしましょう。

遮熱塗料にも対応可能な塗装会社3選

遮熱塗料の施工には、専門的な知識と技術が必要です。ここでは、神奈川県で遮熱塗料の施工に対応している信頼できる塗装会社3社をご紹介します。

これらの会社は、技術力、サービスの質、顧客満足度などの面で高い評価を得ています。

• ホームライフ
• リズムペイント
• えいぶす・ペイント

それでは、各会社の特徴や強みについて詳しく見ていきましょう。

ホームライフ

引用元：ホームライフHP

会社名	ホームライフ株式会社
所在地	神奈川県横浜市戸塚区矢部町1-31　矢部町桐屋ビル1階
電話番号	0120-98-5586
公式サイト	https://home-life.co/

ホームライフは、横浜市に本社を構え、外装リフォームを中心とした総合的なサービスを提供しています。外壁・屋根塗装はもちろん、水回りの改装まで幅広く対応し、住宅の美観向上と機能性アップを同時に実現します。

同社の強みは、豊富な経験を持つ専門スタッフの存在です。1級塗装技能士や外壁診断士などの有資格者が多数在籍し、高度な技術力で顧客の要望に応えます。

また、丁寧な顧客対応でも定評があり、大切な住宅の維持管理を安心して任せられる業者として、地域で高い信頼を得ています。

ホームライフについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

関連記事：外壁・屋根塗装のホームライフとは？評判や特徴、対応施工まで解説

リズムペイント

引用元：リズムペイント　HP

会社名	株式会社ユウジニアス
所在地	神奈川県鎌倉市寺分214-10
電話番号	0120-104-056
公式サイト	https://www.rhythmpaint.jp/

リズムペイントは、鎌倉市を拠点とする外壁塗装の専門集団です。湘南地域を中心に、その土地の気候条件や環境特性を考慮した最適な塗装サービスを展開しています。環境に配慮した塗料の使用にこだわり、入念な下地処理によって長期間美しさが持続する塗装を実現しているのが特徴です。

顧客サービスにおいても、無料の外壁診断を通じて各住宅に最適なプランを提案するなど、細やかな対応が評価されています。また、高品質な施工と適正な価格設定のバランスが取れており、コストパフォーマンスの高さも魅力の一つとなっています。

リズムペイントの公式ホームページはこちら

えいぶす・ペイント

会社名	株式会社EIVS
所在地	神奈川県横浜市鶴見区仲通１丁目５４−２３
電話番号	0120-303-882
公式サイト	https://eivs-paint.jp/

えいぶす・ペイントは、横浜市を基盤に事業を展開する外壁・屋根塗装の専門企業です。同社の特徴は、海に近い横浜の特殊な環境に適応した塗装技術を有していることです。塩害や高湿度など、横浜特有の環境要因を考慮し、最適な塗料選択と施工方法を提案します。

また、熟練の専門家による綿密な外壁・屋根診断を無料で実施しており、各顧客のニーズに合わせたオーダーメイドの施工を行います。価格面でも競争力を持ち、高品質な施工を適正価格で提供しているという評判です。地域に根ざしたサービスと、顧客に寄り添う丁寧な対応が、多くの支持を集めている要因となっています。

えいぶす・ペイントの公式ホームページはこちら

まとめ

遮熱塗料は、太陽光を効果的に反射し、建物内部の温度上昇を抑制する優れた塗料です。

室内温度の安定化や省エネ効果、外壁や屋根の保護など、多くのメリットがあります。しかし、高価格や耐久性の問題、断熱効果がないことなど、デメリットも存在します。遮熱塗料の効果は住宅の条件によって異なるため、自宅の状況を十分に考慮して導入を検討しましょう。

適切な施工と定期的なメンテナンスを行うことで、遮熱塗料の性能を最大限に引き出すことができます。