屋根板金の浮きはなぜ起こる?補修作業と屋根塗装の効果を解説 | 【横浜・鎌倉エリア】優良な屋根外壁塗装業者の選び方
外壁塗装
屋根板金の浮きはなぜ起こる?補修作業と屋根塗装の効果を解説
公開:2024.03.29 更新:2024.07.31神奈川に家を建てるなら、外壁塗装や屋根板金について知識を持っておくことを推奨します。特に屋根板金の浮きは気付きづらいため、注意が必要です。
屋根板金の浮きは、主に釘の経年劣化、気候変動による金属の膨張と収縮、そして激しい風雨など自然災害の影響で起こります。このような状態が放置されると、雨漏りや屋根材の落下といった重大な問題に発展する恐れがあるため注意が必要です。
そのため、定期的な点検やメンテナンスを実施して、屋根の耐久性を維持しておく必要があります。
目次
屋根は住居で最も傷みに気付きづらい箇所
家の中でも変化に気付きづらい部分として、屋根が挙げられます。屋根の劣化は分かりづらいため、定期的な点検やメンテナンスの実施が必要です。
◇常に外気や風雨にさらされ劣化する
屋根は常に外気にさらされており、年月とともに自然に劣化していきます。家の最上部に位置しているため、特に太陽の紫外線や雨を直接受けやすく、その影響で劣化が進行しやすいのです。また、台風や突風などの悪天候や飛来物によって、突然屋根が破損するリスクもあります。
特に強風や大きな雹、落下物などは屋根材にダメージを与えることが多いです。さらに、積雪地域では雪の重みによる圧力や、雪解け時の水分が屋根材を傷める原因となることもあります。
屋根の耐久性や安定性を保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
◇屋根材の落下事故などのリスクも
屋根は経年劣化や悪天候、飛来物などによって破損することがありますが、その場合、破損した屋根材が不意に落下する可能性もあります。特に、屋根の修理や交換が行われずに放置されると、このような落下事故が発生しやすくなるのです。
また、屋根材が剥がれて破損した場合、その下にある防水シートが露出するため、雨漏りのリスクが高まります。雨漏りは内部構造の腐食やカビの発生を引き起こし、住環境に悪影響を及ぼすでしょう。定期的なメンテナンスを怠らず、専門業者による点検を受けることで、屋根の寿命を延ばし、事故を未然に防ぐことができます。
◇屋根の浮き状態が発生している可能性が高い
屋根板金は、屋根の山や谷部分で屋根材のつなぎ目を覆い、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たしています。しかし、屋根板金を固定する釘が自然の影響で浮いたりズレたりすると、屋根材と屋根板金の間に隙間が生じます。この隙間から雨水が侵入する可能性が高まるため、定期的な点検とメンテナンスが必要です。特に、釘の浮きやズレは放置すると、雨漏りの原因となり、内部の木材や断熱材を傷める恐れがあります。
雨漏りが発生すると、家の内部に湿気がこもり、カビの発生や構造の劣化を引き起こすことがあります。これを防ぐためには、屋根板金の状態を定期的に確認し、釘の浮きやズレを早期に修理することが重要です。
屋根板金が浮きの状態になるのはなぜ?
画像出典:フォトAC
屋根板金は快適な住環境を支えている大切な部分です。こちらでは、屋根板金が浮く原因を紹介します。
◇経年劣化によるもの
棟板金は、屋根板金の中でも屋根の一番上に固定されている金属の板であり、雨水を防ぎながら屋根材を固定しています。しかし、棟板金が浮いてしまうと、雨漏りの原因となるのです。棟板金が浮く原因は、釘の経年劣化にあります。
通常、棟板金の耐用年数は15~25年といわれていますが、7~10年で釘が抜けてしまうことがあるのです。これは施工不良ではなく、釘の材質に起因します。以前まで、建築では主に鉄釘が使用されていましたが、鉄は水分で錆びやすく、錆びた釘が釘穴を広げ、釘が浮いてしまうのです。そのため、釘の経年劣化が棟板金の浮きの主な原因となっています。
◇寒暖差など気候の影響
板金は金属でできており、夏場の日中には熱膨張が起き、気温の下がる夜や冬場には収縮します。この過程で釘も引っ張られ、板金の収縮に伴って釘が緩んでしまいます。この繰り返しで釘が徐々に抜けてしまい、貫板と呼ばれる下地の木材に雨水が浸入し腐食が進行します。
◇台風などの風雨にさらされるため
屋根板金が浮いてしまう理由のひとつに、大型台風の影響が挙げられます。特に2019年の大型台風15号では、横浜を初め、神奈川県や東京都でも多くの家屋で棟板金が浮いてしまう事例が見られました。屋根の最も高い箇所に位置するため、台風などの強風の影響を直接受けやすいのです。
そして、棟板金は釘だけで支えられているため、台風の影響で棟板金自体が変形し、下地材が痛んでしまうこともあります。このような自然災害による影響も、屋根板金が浮いてしまう理由のひとつなのです。
屋根板金の浮き状態を修理内容と費用目安
屋根板金の補修は、修理が必要な部分によって内容やかかる費用が異なるため、実施する前に知っておくことが大切です。こちらでは、屋根板金の状態による修理内容と費用の目安を紹介します。
◇釘浮きの補修作業
釘浮きの工事は、主に以下の2パターンに分かれます。
① 貫板(下地)の腐敗がなく、棟板金だけが変形や破損している場合。
この場合、棟板金の交換が主な作業内容となります。工事の費用相場は、5,000円〜12,000円/m程度です。
② 貫板(下地)の腐敗があり、全体が破損や変形している場合。
この場合、釘打ち工事だけでは意味がなく、下地の交換が必要となります。工事の費用相場は、10,000円〜30,000円程度です。
ただし、工事費用は作業内容や規模によって異なります。足場の設置や交換するm数によっても価格に幅がありますので、事前に見積もりを取ることが重要です。
◇棟板金の補修作業
棟板金が破損している場合や釘が浮いている場合には交換工事が必要です。まず、既存の棟板金や下地をすべて取り外し、新しい下地と棟板金に交換します。その際、棟板金を固定するのに、釘ではなくよりしっかりと固定されるビスが使用される場合が多いです。さらに、ビスの周囲にコーキングが施され、棟板金がしっかりと固定されるようにします。
これらの作業により、屋根の補修が行われます。棟板金の補修費用は、交換する棟板金のm数や下地の素材によって異なります。相場は6,000円/mとされていますが、実際の費用は作業内容や規模によって変動します。
◇煉瓦の破損がある場合は修理が必要
棟瓦の破損がある場合、棟の積み直し工事が必要です。棟の積み直し工事では、破損した棟瓦を取り外し、新しい下地材や漆喰、木材などに交換し、再び棟瓦をしっかりと固定します。この工事により、屋根の耐久性と安定性を確保できるのです。費用は、交換する下地のm数によって変動します。
また、棟瓦が割れたり、ひび割れたりしている場合は、新しい棟瓦と交換する費用もかかる場合もあるので、修理の際には考慮しておきましょう。
◇信頼できる業者に調査と見積を依頼することが大切
信頼できる業者は、まず適切な点検や提案を行い、必要な工事内容や費用を明確に説明してくれます。そして、契約前には丁寧に疑問や不安を解消してくれるのです。さらに、施工に関しても高い技術力と経験を持っており、適切な下地処理や作業を行うことで品質を確保します。そして、施工後もアフターサポートをしっかりと行い、トラブルにも迅速かつ適切に対応してくれるのです。
信頼できる業者を選ぶことで、工事の品質や耐久性が確保されるだけでなく、安心して工事を任せることができます。そのため、安易に安い業者に依頼せず、しっかりと実績や信頼性のある業者を選ぶことが重要です。
屋根板金の活用や塗装で得られる効果とは?
屋根板金などの修理を行ったり、塗装を行ったりしてメンテナンスをしておくことで、さまざまな良い効果を得られます。
◇屋根板金で屋根材の飛散・雨漏りの防止が可能
屋根板金は、住宅の内部への雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たしています。屋根は複数の屋根材で形成されており、その結合部には隙間が生じる場合もあるのです。これらの隙間から雨水が侵入するのを防ぐために、屋根板金が設置されます。屋根板金は隙間をフタする役割を果たし、雨水の侵入を防ぐだけでなく、風によって運ばれるゴミや虫、小動物の侵入も防いでくれるのです。また屋根材の飛散を防止する効果もあります。
◇屋根塗装で断熱性やサビ対策の効果がある
屋根塗装は、暮らしに快適さをもたらす重要なメンテナンスです。まず、屋根塗装には、室内の温度を快適に保つ効果を期待ができます。特に、遮熱性や断熱性を高める塗料を使えば、夏場の暑さや冬場の寒さから室内を守ることができます。これにより、冷暖房のコスト削減にもつながるのです。この効果は外壁塗装によっても得られます。
また、塗装作業では、サビの発生を抑えるために特殊な下処理が行われるため、屋根の耐久性を高めることができるのです。屋根塗装は、住まいを長持ちさせるだけでなく、快適な居住空間を維持するためにも重要になります。定期的な塗装作業を行うことで、家族の安心と快適な生活を実現できるのです。
◇屋根の劣化を抑える効果も期待できる
屋根は常に外気にさらされており、日光や雨風によって徐々に劣化していきます。しかし、屋根塗装を行うことで、塗料が屋根表面を覆い、耐候性や耐久性を向上させるため、屋根の劣化を防ぎ、寿命を延ばすことができるのです。さらに、適切な塗装を定期的に行うことで、屋根のメンテナンスコストを抑えながら、家の外観を美しく保つことができます。
屋根は家の中で最も傷みが分かりにくい部分で、定期的な点検やメンテナンスが必要です。屋根は常に外気や風雨に晒されており、特に紫外線や雨による劣化が進みやすく、悪天候や飛来物の影響で突然の破損リスクもあります。また、屋根材の落下事故や雨漏りのリスクが高まるなど、屋根の定期的なメンテナンスは安全性を保つ上で非常に重要です。
屋根板金が浮く主な原因には釘の経年劣化や気候の影響、自然災害があり、早期の修理が屋根の健全性を保つ鍵となります。修理費用は状況に応じて異なり、信頼できる業者による適切な対応が求められます。
屋根板金や屋根・外壁塗装には、雨漏り防止や断熱性向上に効果があり、屋根の劣化を抑えることができるのです。